よくある質問
人によりますが、たとえば、出勤の際のおっくうさが弱まる、人づきあいがすこし楽になる、過剰な確認などの強迫行動が減るといった目に見える効果は、数か月〜半年ほどで出てくる場合が多いです。
問題がかなり解消されることもありますし、根本的な点は変わらなくても、状況の受けとめかたが変わったり、問題とのつきあいかたがうまくなったりということもよくございます。他者(ここではセラピスト)との対話が生む力、みなさまが内に秘めている、変化するお力にはものすごいものがあります。
複雑なお悩みや根が深い可能性のある問題に関しては、数年単位を要することも少なくありません。じっくりと時間をかけて問題と向き合っていかれるうちに、いつのまにか日常生活での機能度や適応性が向上するとか、クリエイティブな能力が高まっていく、表に出やすくなるといったことが起こってまいります。
当オフィスのように、基本的には時間をかけての変化をいとわないアプローチは、いわゆるコスパやタイパがよいようには見えません。ただ、本当の自分やその感情と出会っていき、自分らしい人生を送れるようになることには、時間やお金をかけるだけの価値があると考えております。
カウンセリングを受けたい、受けなければしんどすぎると思われていても、いざ、実際にカウンセリングを予約しようとなると、不安やプレッシャーを感じるかたは多くいらっしゃいます。
今は行けそうだし行かなくちゃ、と思う一方、予約当日にちょうど調子が悪くなってしまうのでは?、ドタキャンになったら気まずいしキャンセル料もかかってくるから負担・・といった感じです。
これは、たいへん切実な苦しみでしょう。日ごろ、ご自分の調子を約束や仕事などにむけてなんとかやりくりして、必死に生きているかたの場合は、行けない不安、できない不安にさいなまれるかもしれません。
ただ、いったんお約束してしまうと、案外、お越しになれる場合が多いように思います。キャンセル料の設定も、クライエントさまからするとかなりの縛りに感じられるかと存じますが、「もったいないから行ってみよう」あるいは「お金をかけたぶん、元をとらねば」という思いは、案外自分を動かしてくれるものです。
もし、予約はしたけれども、やはり行くのは難しくて直前にキャンセルされたとすれば、カウンセリングに対して、あるいはご自身のなかに大きな変化が起こることに対して、まだご不安が強いのかもしれません。しばらく待ってみると、ご自身のなかで「やっぱりまた予約してみよう」と次のムーブメントが起きるかもしれません。そうしたタイミングで再度ご予約いただければと思います。
ともかくも、カウンセリングに行ってみよう、予約してみようかなと思えたことがまず、自分を適切に手当てし変わりたいと思われているという、すごいことです。また、思いきってひとまず予約できたとしたら、それもすごいことです。そのことだけでも、ぜひぜひ、ご自分をほめてあげてください。
なお、当オフィスでは、初回面接あるいは心理検査については、体調不良等の理由でお越しになれない場合でも、事前のご連絡があれば、キャンセル扱いではなく日程変更をうけたまわります。ご安心のうえ、ご予約ください。
当オフィスは完全予約制で、そのかた専用のお時間を確保しておくスタイルです。お約束をキャンセルされた場合、急きょ別のかたをお入れするのがむずかしいため、キャンセル料を頂戴しています。
一定の間隔で話をすることには、こころに安定したリズムをうみだす効果があります。調整が大変かとは存じますが、定期的に来られそうな時間帯をセラピストとご相談ください。それがどうしても難しい場合、クライエントさまとセラピストとの間でそのつど日程調整していきます。たとえば、隔週でお越しの場合は、固定の曜日や時間帯ではなく、シフトをみながら月2回の日程を設定していくことになります。
専門家とはいえ、知らない相手に自分の話をするのですからもっともなお気持ちです。当オフィスでは、秘密は守られますし、みなさまが安心してお話しいただける空間づくりに努めております。
最近では、土門蘭さんの「死ぬまで生きる日記」のように、ご自身のカウンセリング体験を書籍化したものも出版されています。この本はとても売れているようです。自分のことを誰かと考える、というのは、人生というマラソンに伴走してもらうようなものかもしれません。
あなたという人そのものや、あなたが生きてきたこれまでとこれからを、一緒に大切に考えたいと思っております。それが、カウンセリングへの怖さをときほぐし、少し背中を押してくれるものになればと思います。
ちなみに、土門さんが体験されたカウンセリングは、当オフィスで用いるのとは違うアプローチのようです。しかし、セラピストという非日常的な他者との出会いや、カウンセリングのなかで積み重ねていく良き関係性が大きくクライエントの変化や前進をうながすというのは、学派を超えて起きることだと考えられます。
当オフィスとの違いは、たとえば以下の点にあると考えられます。
診察or診断の有無やプライバシー
・病院やクリニックでは、カウンセリング希望といっても医師による診察が必須です。そこでなんらかの診断を受け、カウンセリングの必要性を判断・指示していただく手続きが必要となります。また、診察やカウンセリングの前後には、ソーシャルワーカーなどによる問診があったり、外来看護師や受付のスタッフといった多くの職種がかかわります。多くのスタッフの手で支えられるというのは利点でもありますが、クライエントさまの情報は、原則として心理士・心理師だけではなく多職種で共有する必要が出てまいります。
・当オフィスでは、ご通院先が特になく、その必要性もない場合は、受診してのご診察や特定の診断名は不要です。また、クライエントさまの情報を知るのはセラピストのみとなり、プライバシーはより守られますし、プライベートな環境でお話や検査が可能です。
面接時間
・特に都市部のクリニックにおいて、収益性の事情から、1回の面接時間は25分〜30分が上限となる場合が増えてきています。郊外の病院では今のところ1回45分から50分の面接が可能なところが多いですが(注:福岡市とその近郊に限った状況です)、医師の診察も同日に受けることなどの条件がある場合がございます。
・当オフィスでは、おひとりのクライエントさまにつき、50分の面接時間を確保しております。逆に言えば、それ以上の時間的制約はございません。
予約の安定性
・病院やクリニックでは患者さんを次々に予約に入れる必要があるため、次回予約の希望日がすでに埋まっていて、思うように予約が取れない場合もあります。
・当オフィスでは、◯曜日の△時はそのクライエントさま専用のお時間と位置づけて確保いたしますので、安心して来ていただけます。
料金の違い
・病院やクリニックでは、保険診療+予約料としてカウンセリング料金を設定していることが多く、高くても計3,000円ほどと思われます。自立支援医療などを使えばもっと安価に受けられます。ただ、カウンセリングも、25分¥3,300、50分¥6,600など、保険を適用せず自費で支払っていただく医療機関もかなり増えています。
・当オフィスの料金は、健康保険が適用されないことに加え、オフィスの維持費・経費やセラピストの訓練費用、広告費などをふくんだ設定となっています。当オフィスは、クライエントのみなさまが、面接を自分だけの時間・空間と体験されて、リラックスしたうえで心のうちをお話しできるよう、内装なども工夫しております。また、一定の料金を払うことで、治療へのモチベーションや治療効果が高まるとも言われています。
あいにく、単発もしくはおためしのカウンセリングは設定がございません。当オフィスのカウンセリングは、クライエントさまが、セラピストとのさまざまな対話やご自身の深い部分とのコンタクトを積みかさね、自分らしいよりよい人生に向かっていけるようになることに目的を置いています。
つまり、効果や変化が出てくるまでにある程度の連続性や信頼関係の構築を重視しているため、単発では十分にはお役に立ちにくいのではないかと考えております。ある程度の時間はかかりますが、一生ものに近い効果が得られるようにとの設計です。
ただ、初回面接では、みなさまのお話をうかがって、お悩みやお困りごとの本質と推測されるものについてお示しします。そこから、当オフィスでのカウンセリングに進まれるか、やめておくか、お決めいただいております。ですので、結果として一度のみの面接になることはございます。
単発でのカウンセリングを希望された背景には、お急ぎのご事情やお悩みがあるのかもしれません。その場合でも、まずは初回面接でお話をおうかがいし、今後の方向性について一緒に考えることができますので、ご安心ください。